職業野球を追いかけて

引退したプロ野球選手を紹介するブログです。主に戦前・戦後直後から現在のプロ野球まで幅広く扱います。

リーグ最多登板の中日・三ツ間 遅れてきたルーキーのこれまでと”投げられる喜び”

リーグ最多登板

 18日に甲子園で行われた阪神-中日戦。1-2と中日1点リードで迎えた8回裏走者無し、打者原口文仁の場面で、先発のジョーダンが降板した。代わりに登板した投手は三ツ間卓也。これで三ツ間はリーグトップの21登板になった。

 

 右打者へのワンポイントのために投球回こそ少ないが、それでも中日が消化した40試合の半分以上登板している。結果的に登板せず、準備投球だけ行っていた試合も多くあったはずだ。記録には現れない部分でも三ツ間は投げている。

 

 ここまで登板するようになったのは、今まで右のリリーフとして活躍していた又吉克樹の先発転向によるものが大きい。しかし一番の理由は、首脳陣に信頼されるようになったことだろう。5月に入ってからは疲労のためか不安定になりつつあるが、それでもなくてはならない存在として見られている。

 

独立リーグから育成入団

 今でこそ頼りにされているが、三ツ間の野球人生は決してスムーズに進んだものではなかった。

 

 高校は強豪校である健大高崎高校だったが、控え投手だったために公式戦での出場はなし。高千穂大学に進学するが、野球部は2部リーグ所属の時代が長かった。

 

 大学卒業後はBCリーグ武蔵ヒートベアーズに入団。この球団に所属して1年間で三ツ間は急成長。一気に球速が増し、最速150キロを計測するようになる。

 

 しかしそれでもプロは厳しく、2015年オフのドラフトでは育成選手として指名を受けた。だが、プロに入っても三ツ間の成長は止まらない。

 

 サイドスローに近いスリークォーターのフォームから、150キロに迫るストレートと大きな曲がりをするスライダー、右打者の内角に食い込むツーシームを勢いよく投げ込み、ウエスタンリーグの打者をきりきり舞いさせた。

 

 シーズン中盤からは独立リーグ時代から続けていたリリーフのポジションから、先発投手に転向。それでも三振を奪うペースは変わらなかった。さらに課題とされていたコントロールも改善され、オフに支配下登録を勝ち取った。

 

■欠点ではなく”伸びしろ”

 さらに2017年は開幕一軍を勝ち取り、31日の巨人との開幕戦でプロ初登板。4月12日のヤクルト戦ではプロ初勝利を挙げた。

 

 一軍でも投球スタイルは変わらず、右打者の内外角を問わずに攻める。左打者を相手にした際はなかなか内角を攻められずに打たれてしまう場面もあるが、右のワンポイントとしては申し分がない。

 

 逆に言えば、左打者も抑えられるようになればさらなる活躍が望めるということでもある。”伸びしろ”と考えてもいい。

 

 勤続疲労の影響は怖い。投げ過ぎれば怪我をする可能性もある。しかし苦労し、表舞台で投げられなかったからこそ、プロ野球の一軍で投げられる喜びは大きいはず。25歳を迎える”遅れてきたルーキー”の若さを感じさせる投球をぜひ見て欲しい。